親孝行と趣味と実益を兼ねて、GWの連休に帰省して田植えを手伝ってきました。
大人になってから家庭菜園とかに興味が出だしたのですが、今回はガチの米作りのお手伝いです。
記事概略
- 田植えを手伝ってきた。
- 米作りのリアルに触れてみた。
- 手間暇かけるほど儲からない。
- でも、それだけじゃない価値を見つけた気がする。
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実は、うちの実家は代々米作りをしている超零細農家
ごくごく小規模ではあるのですが、実は先祖代々、米を作ってます。
田舎だったらどこにでもありそうな、いわゆる自分たちの食べる分を自分で作るぐらいの規模。
商業ベースではなくて、単に自分たちの分プラスアルファを自分たちで作る。という半自給自足的な農家だった。というわけです。
じいちゃんは90歳を超え、米作りはリタイア。今では60歳を過ぎた父母がやっている・・・
私も30歳を超えて思うところがあり、お手伝いしてきた次第。
農業のリアルってどうなのよ?というところも体当たり取材をしてきた。というわけです。
田んぼ作りの途中経過は省略。植える部分から
米作りの大まかな流れはこの辺を参考に、本来は地ならしなどの下準備があるようなのですが、一番人出がかかる苗植えのシーンからお手伝いさせてもらうことにしました。
コシヒカリの苗。苗は一箱二千円ぐらいでJAから買うそうです。
我が家ぐらいの規模でちょうど20箱=約4マン円。
規定量の(気分的に気持ち少なめに撒きたくなる 笑)防虫剤を撒いて、、、
水をたっぷりとかけます。ここの水やり加減が少ないと、うまく植えれないみたい。
トラクターに苗をセットし、一通り植えていきます。
最近新調したトラクター=100万円
おおお
トラクターに乗ってみた
というわけで私もトラクターに乗せてもらいました。
自動車と違って、地面の凹凸を結構拾います。
ハンドル操作もルーズな感じで、時間差で曲がるような感じ。当然っちゃ当然ですが、マイカーとは全く違う操作感。
右の緑レバーで苗植え部の上げ下げをして、スタンバイ。
左のレバーで前進・後退を操作。
ペダルはあるものの、アクセルやブレーキといった自動車チックな操作は必要ありません。
年配の方々が割合多く使うマシーンだと思うので、複雑なところがほとんどない親切設計。
小さい田んぼに3人工。親方1名(親父)と、作業員(義弟と私)2名。完全にオーバースペックな人の割り当て。
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差し苗(さしなえ)もやってみた。
なぁんだ。じゃあだだっ広い田んぼで、機械でだーっと植えてしまったら、田植えって楽なんじゃん。
機械で植えている最中はあまりすることがない。の図
・・・ところが、よく見るとところどころ植えれてない。
倒れてたり、抜けてたり。
石ころがあったり、地面が硬かったりと、地ならしがうまくいってない部分はうまく植えれないんですね。
これでご飯1,2口分ぐらいが無駄になる計算なんでしょうか。こりゃもったいない。
というわけで、余った苗を手に持って、「差し苗」というものをします。
3本ほどちぎって、
刺す!
地元の農家の方に植え方を習います。「田植えは3-3-2拍子」だそうです。
3本の苗を
3cmの深さに
20cm間隔で
http://onishi.hatenablog.com/entry/2014/05/20/103321
トラクターが入れない隙間の部分や、先ほどのうまく植えれれない部分は、最後は人の手で作業します。
手間暇かけるほど赤字。この規模では採算は取れない。
オカンが言ってましたが完全に赤字。スーパーで買ったほうが安いとのこと。
でもね、うちの実家の米って贔屓目なしにしても本当に甘くて美味しくて、今のところマイベストなんです。
途中で手伝いに来た甥っ子(7歳)。一瞬で飽きた模様
えっちらおっちら差し苗をしながら「うん。これは効率とか儲かるとかじゃないな。家庭菜園の延長・・・自給自足とか自立。そういったものに近いな」と、そんなことを思いました。
地域全体でみると、改善の余地はたくさんありそう。
でも、この辺一帯、みんなで協力・団結して大型の機械を順繰り使って効率良く作業したら、相当生産性が上がりそうな感じもあります。
現に年をとってしまって田植えがしたくてもできない!という世帯もあるそうな。
各々が各々にやってるから大手が参入すると途端に対抗できなくなるんでしょうね。
水をはり、苗を守る
だいたい植え終わったら水を入れます。
山から流れてくる水が自動的に流れ込む作りになっており(すごい)、取水口に板で仕切りをして流量の調節をしてるんですって。
そして、ひたひたに水をはることで、植えたばかりの苗の根っこを風から守ってくれるんだそうです。
昔の人の知恵ってすごいですねぇ!
そしてこの水の透明度・・・
こっそり飲んでみました(真似しないでください!)
うまい!柔らかくて、甘い。米と同じ味がします。
「うちの米が美味しいのは、多分・・・水が違うんやろなぁ。」とオトンが言っていたのも納得です
水がうまかった。と、その旨を伝えたら、生水は危ないぞ!!と怒られました(そりゃそうだ笑)
収穫量は500kg弱。20万円弱
気になる出来高(見込み)ですが、このぐらい小規模の田んぼだと、7-8俵(420-480kg)ぐらいの収穫量になるそうです。
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Amazonだと1kg400百円ぐらいで販売されているようなので、末端価格ベースで20万円弱といったところでしょうか。
オカンの言う通り、これだけみると赤字ですね(汗)
とはいえ、激ウマなコメを自分で作っていただく。というのは代えがたい経験かなぁと。
まとめ
泥だらけになりながら、半日かけて田植えの手伝いを終えました。
家族が一緒になって何かをする数少ないイベント。とっても貴重な体験になったと思います。
「自分達が食べる分を自分達で作る」というすごくシンプルな農業のスタイルは、「人が生きる」ということの原点なんじゃないかな。と感じました。
4ヶ月ぐらい後の収穫が楽しみですね。
では!
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