前回記事の続き。頑張って自分でエアコンを取り付けてみました。
記事概略
自分でエアコンを取り付けた企画の第2弾。
冷媒配管の接続〜真空引き・試運転までを解説します。
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行程の進捗状況
- (済)取り外し前にポンプダウンをして冷媒を室外機に回収する
- (済)室内機、室外機、配管類を取り外し、自室に運搬
- 自室に室内機、室外機、配管を設置
- 真空ポンプやトルクレンチをヤフオクでレンタルし、施工
こんな感じです。
前回の概要はこちらから。
配管接続の続き。冷媒配管を接続するところから。
エアコンの移設を自分でやる方法について調べれば調べるほどはっきりしてくるのが
- 取り外しは比較的簡単
- 取り付けは難しい
という点。
中でも最も作業を躊躇させたものが、冷媒配管のフレア加工と、真空引きという2大作業です。
解説サイトを巡回するうちに、やれる気がしてきた
事を進めるには「自分が施工するさまをありありとイメージできる」ようでないといけません。
最初はかなりセルフ施工に抵抗があったのですが、色んなサイトや動画を見ているうちに、「これなら出来そうだ」という気になりまして。中でも特にお世話になったのはこれらのサイトです。
激安エアコンを自分で取り付けする方法!! (真空引き、DIY):作る人 (つくるんちゅ)日記
必要機材をレンタルする
DIYで失敗を防ぐために必要なのが
- トルクレンチ
- モンキーレンチ
- 真空ポンプ
これらの道具。
ガス漏れを防止するためのポンプはもちろんのこと、配管の取り外し、接続はかなりの力を要しますので、ちゃんとした工具を揃えるのが一番です。買うと高いのですが、下調べでの情報通り一式セットになった道具がヤフオクで多数出品されていました。
1~3000円で落札(どれも即決価格なので競り合いが無いものがほとんど)できて、プラス送料がかかる。といった相場観です。
※注意点
説明書き(作業マニュアル)付きのもの、工具一式が揃っているものを選ぶと良いです。
特に、マニュアルの存在は大きいです。
届いたところ。
冷媒配管のフレア加工=導管の先端をラッパ状に加工する。
一番心配だったのが、配管のフレア加工。
幸い、既存の配管をそのまま再利用できたので、フレア加工は行いませんでした。
・・・が、余っている管を使って一応フレア加工してみたの図。
エアコンの冷媒配管は写真のように、「ラッパ状に加工した銅管」と「それを受ける金具」の形がぴったりと合わさるようにして接続する仕組みになっているようです。
パッキンを使わない代わりに、ネジで固く締めることで銅管そのものを変形させ(自動車のガスケットみたいなものですかね)、一体の金属パーツとして冷媒がもれないようにする原理のようです。
こういった事も、自分でやってみて初めて分かるものなのです。
※注意点
余った配管で何度か練習をすると良いです。自信がない人はフレア加工済みの配管セットを買うのも手ですね。
冷媒配管の接続はトルクレンチを使って。
レンタルしたキットに付属の説明書きを読みながら配管をつなぎます。
トルクレンチの設定方法もちゃんと親切に書いてあって感動。
モンキーレンチ(上)で抑えて、トルクレンチ(下)で締める。
規定以上の力が加わると「カチッカチッ」と音がするので、締めの過不足を防止できます。
室内機側、室外機側両方同じように作業します。
※注意点
- 太い方の配管は非常に力が要る作業で、外すのも締めるのも一苦労。まずは力をかけやすい(作業のしやすい)室外機側で、「このぐらいの力が要るんだな」という感覚を確かめておくと良いです。
- 導管は手で曲げて形を変えられますが、何度も曲げたり伸ばしたりを繰り返すと折れてしまいます。ほどほどに。
真空引き。マニュアルがきちんとしていたので安心して作業できた。
冷媒配管を接続できたら、いよいよ目玉の真空引き作業です。
室外機に接続する方の管の先っちょにあるバルブを開けます。このバルブだけいつもと逆方向に回すみたいですが、説明書きをちゃんと読んで慎重に進めます。
室外機の太い方の配管のお尻にあるポートに接続。手で締めるだけでOKです。「工具は使わないように」とのこと。
ホース部のバルブを「開」に。
真空計、ポンプそれぞれのバルブも「開」に。
どきどきしながら、ポンプのスイッチオン!
(30秒ぐらいの地味動画です)
「この状態で10〜15分放置せよ」とのこと。こうすることで、余分な空気や水分も吸い取ってくれるみたいです。
米軍のあのキモいロボットを彷彿とさせる甲高い音が鳴ります。
エア漏れチェック
時間が経過したら、ポンプと真空計の部分のバルブを閉じてポンプのスイッチを切り、5分ほど放置します。
(室外機に接続したところと、真空計までのバルブは開いているので、つないだ冷媒配管の漏れが無いかをチェックできるって仕組みみたいです)
(・・・5分後)
漏れてます(笑)
配管接続部分の点検
まずは最もエア漏れが起こりやすい接続部分のチェック。
そういえば、室外機に取り付けた方の冷媒配管は、配管の中の冷凍機油がべたべたなまま取り付けてしまっていました。室内機の方はちゃんと接続部分を拭って取り付けたのですが、ここはちょっとサボってしまった部分です。
「どうせガチガチに締めるから大丈夫だろう。」と油断していましたが、ガス漏れを事前に検知したことで、謙虚に一度配管を外して接続部分の油を丁寧に拭い、再度取り付けして真空チェック。
今度はOKです!
真空引き15分→オフにしてガス漏れチェック。を再度繰り返します。
(配管が接続できたら、最初にガス漏れをチェックする行程を入れた方が手戻りが少ないかもしれませんね。)
冷媒の解放
室外機に付けたホースのバルブを締めて(重要!)・・・
写真だと開いている状態ですが、ここのホースのバルブも閉じます(重要!)
これをやらないと、室外機に閉じ込めておいた冷媒を解放した際にガスがポンプまで逆流してしまい、真空計が壊れてしまうそうです。何度もマニュアルを見返しながら慎重に進めます。
1〜3の流れで冷媒を解放。
(①を開けると、中のガスが「ジュワー」と流れて行く音が聞こえる)
試運転
ドキドキの試運転は・・・
大成功!
写真だと何も見えませんが、ちゃんと涼しい風が出てきています。
この行程で2時間ぐらいでした。太い方の冷媒配管を接続する部分が一番大変だったところですかね。
これで快適に夏を過ごすことができますね。
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機器仕様
100v、定格4kwの冷房能力のもの。
室外機もやたらデカいと感じたのは、これが原因か!
最大能力が4.2kWもあるので12畳でも十分に使えるということになります。
教えてください!エアコンの冷房能力の所に2.8(0.8~3.1)とか(0.3~3.3)... - Yahoo!知恵袋
エアコンを付けた状態で電気メーターを確認すると、ものすごい早さで円盤が回っています。
電気代アップが心配なので、ほどほどに使おうかな・・・(汗)
※追記
そうそう、このタイプ(容量)の冷房はプラグが変わった形をしていて、そのままだと普通のコンセントには刺さりません。
左にあるような変換グッズを使い電源を確保できるようにしています(これも譲り受けた時に付いてた)
(id:dobonkaiさん、コメントありがとうございました。)
配管の始末
壁に穴をあけたりするのが面倒だったので、上の写真のとおり、障子をちょっと開けて配管を外に出しています。
室内から屋外への配管は、ベランダ出入口にある既存の穴を利用。
部屋にエアコンが付いていないくせに、こういう配慮だけはしてあるという親切なのかツンデレなのか・・・こういうのを見ると、建物の作り手の意図も見え隠れして面白いですね。
見てくれは悪いですが、あまり立ち入る部分ではないので良しとしましょう。永く住むつもりもない家なので、現状復帰も簡単です。
かかった費用は4,000円ぐらい。
ポンプのレンタルで2,000円。
往復の送料で2,000円ぐらいです。
なかなかお得に済ませることができました。
まとめ
- 譲り受けた状態が良かったこと。建物の構造もエアコンを設置しやすい作りになっていたこと。そして何よりマニュアルが素晴らしく分かりやすかったのが大きなポイントでした。
- 慣れないうちは注意が必要な部分も多いですが、一度要領を得てしまえばどうってことはないです。ただしもちろん自己責任で!
- 改まったマニュアルが公になっていないため、この手の作業はどうしてもお店に頼んでしまいがちですが、こうやって少しずつでも「やりたい人にやらせられる」要領が増えてくると、街のサービス屋さんも価格を見直すきっかけになるといいですね。
- プロに頼むも、自分でやるも人それぞれ。選択する権利はあったって良いじゃない。
参考になれば幸いです。
では!
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